LGBT ー友好的なベルリンのモスクが、ムスリム青年を非急進化させた①
2018/09/12 9:19
LGBT ー友好的なベルリンのモスクが、ムスリム青年を非急進化させた①
トゥガイ・サラックが、ISのため戦いにドイツからシリアへ旅したことを最初に語ったのは、彼がわずか15歳のときだった。
15歳当時の友人たちとは違って、サラックは過激なイスラム教へと向かっていた。これは、彼自身のセクシュアリティと折り合いをつけることを避けるための手段であった。
「わたしと同じように、とても急進的な過激派の友達がいました。彼らは戦いのためにシリアやパレスチナへ行くことを考えていました。」
彼はベルリンのイブン・ルシュド・ゲーテ・モスクの静かな礼拝室のすみで、トムソン・ロイター財団に語った。
いまやサラックは20歳。ベルリンでトルコ人家族のもとに生まれた彼は、幼い頃からホモセクシャルは間違い、イスラム的ではない、と教わってきた。
「ゲイであることは悪だと考え、神へと祈るイスラムの行為を通して、自分自身を癒し、普通でいることができたのです。1日5回の礼拝をはじめました。自分がとにかく汚いか劣っているもののように思えて、気分が悪かったのです…自分がゲイであることをものすごく恥じていました。」
欧州刑事警察機構(ユーロポール)によると、5000人以上のイギリスやフランス、ドイツ、ベルギー出身のヨーロッパ人らが、シリアやイラクへ戦闘員として、昨年の200を超える大陸攻撃や失敗した陰謀に参加した。
このような戦闘に参加した人たちの動機には、仲間のムスリムを支援するため、という理由から、周囲からの疎外感のため、というものまであったことが調査によって示されている。
サラックは、ムスリムの団結を待ち望んでいたのではなかった。彼は自分がゲイであるという事実から逃げていたにすぎない。
「小学1年生の頃くらいから自分が男の子を好きだということに気付いていました。でもイスラムの規律の中で、ホモセクシャルは悪だということは明らかでした。」
彼自身がホモセクシャルと信仰の両方を受け入れることを許す中立地点をはじめて見つけたのは、世界でもほんの少ししかないゲイを受け入れるモスク、イブン・ルシュド・ゲーテ・モスクを偶然知ったときだった。
彼は自分がそのモスクの生活に引き込まれたことを悟った。自由で全てを受け入れるイスラームのあり方は、原理主義的思想から彼を引き戻し、彼がありのままの自分を受け入れる助けをした。
「このモスクはわたしが完全に非急進化するよう助けてくれました。」と、彼は言う。
「ここに来て、心地よさを感じはじめました。そして、母と伯母に自分はゲイだと告げたのです。」
記事が長めなので3回に分けます。
経済や金融関連ではありませんが、「LGBT」にとっさに反応してしまいました。
めちゃくちゃ興味があるんです、ムスリムのセクシュアリティ。ジェンダー。LGBT。
シャリーアに適するような、そのための金融機関や制度がつくられて、規模も拡大してるくらいですから。
程度の差はあれシャリーアを守って生きているんです、無宗教の日本人、少なくともわたしには理解できないくらい。
LGBTの方々がどう生きているのか、どう信仰と自分自身との折り合いをつけているのか、
大学の卒論のテーマの候補のひとつと思ってたところです。
デリケートな話なのでコメントをこのような残る場所でしようとは思いませんが
日本でも、無宗教でも、生きにくいのに
それは家族や友人や世間との問題だと思うのですが
自分の根幹にある信仰とぶつかることになるのは、とてもつらいことではないかなと…。
彼を救ったモスクがベルリンにあるというのも面白いですね。
わたしたちの想像以上に一体化した馴染み深い存在なのでしょう。
イブンルシュドとゲーテ
どういう関係なんだろう、気になる。